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FIAT 500の全面改良が2018年に実施?その真相を調査する!

側方から見た金色の新型FIAT 500のデザイン予想

2007年に先代のNUOVA(ヌーヴァ)500登場50周年を記念して復活したFIAT 500。早くもそれから10年が経過し、新型FIAT 500発売の情報が海外でちらほら聞かれ出した。今回は新型FIAT 500について、予想も交えながら最新情報をお伝えしたい。

新型FIAT(フィアット)500(チンクエチェント)の概要

側方から見た4ドアの新型FIAT 500のデザイン予想

まずは最も気になる新型FIAT 500の概要についてご紹介していこう。海外からの情報によると、新型FIAT 500は以下のような特徴になるそうだ。

  1. 引き続き懐旧的な外観。
  2. 48ボルト*1のハイブリッド*2システム*3搭載。
  3. 発売時期は2018年後半から2019年前半。
  4. ABARTH(アバルト)系も追って刷新される。

新型FIAT 500の外観については海外複数の自動車報道局が予想を挙げている。その外観は上図に示したように、どれも一目でFIAT 500と認識できることが分かる。

予想の中には5ドアにグラス*4ルーフ*5が組み合わされたものも散見され、気になるところだ。これは国内正規未発売の現行FIAT 500Lとも少々異なり、FIAT 500とPanda(パンダ)を掛け合わせたような仕様にも見える。

予想を見る限りでは国内外の多くの傾向に漏れず、刷新とともに一回り大きくなる変更、FIAT 500にも適用されてしまいそうな予感である。次項ではFIAT 500としては初となる「ハイブリッドシステム」について触れてみたい。

新型FIAT 500のハイブリッドシステム

斜め後方から見た空色の新型FIAT 500のデザイン予想

前項に挙げた「48ボルトのハイブリッドシステム搭載」であるが、これは欧州全体を巻き込んだ燃費改善・環境保護の動きとなっている。

現行のFIAT 500には69PS*6の1・2L FIREエンジンことSOHC、85PSの0・9Lツインエアがある。そして、日本には出ていない95PS 1・3Lクリーンディーゼルエンジンだ。新型FIAT 500に搭載されるエンジンは様々な情報が錯綜(さくそう)しているが、恐らくクリーンディーゼル*7エンジンが姿を消しそうだ。

一時期欧州では燃費改善・環境保護の最有効策としてクリーンディーゼルエンジンをこぞって採用していた。しかし、2015年のVolkswagen(フォルクスワーゲン)による排気ガス規制逃れの不正ソフトウェア使用が発覚し、それ以降「ディーゼル熱」は急速に終息に向かっていくことになった。

これを予期してかどうか、「48ボルトのハイブリッドシステム搭載」は2011年にVolkswagenを含むドイツ自動車会社5社で規格策定されたものである。これが欧州における燃費改善・環境保護の最新の潮流となっている。

ちなみに、48ボルトのハイブリッドシステムの利点は以下のようなものである。

  1. 価格と効果の均衡に最も優れる。
  2. 既存車種にも追加設定が比較的容易である。
  3. 音響など快適性を高める電装部品の追加にも余裕ができる。

別途現行FIAT 500には米国限定で「FIAT 500e」なる100%電気自動車も存在するが、公表航続距離が135kmと極端に短いため、実用的ではない。航続距離を補うためにガソリンエンジン*8とモーター*9を併用するのが、現在のハイブリッド技術の時流である。

新型FIAT 500が家庭電源で充電可能なPHV*10になる可能性も現状では小型車という予算制約上難しいと予測されている。スズキの軽自動車が搭載する「S-エネチャージ」が新型FIAT 500に搭載されるハイブリッドに最も近い存在といえるだろう。ただし、スズキが12ボルトのところ、FIAT 500では48ボルトとなる。

新型FIAT 500のハイブリッドは1・2L SOHCガソリンエンジンに組み合わされ、現行のハイブリッドを持たない1・2L SOHCガソリンエンジンと0・9Lツインエアも継続されると取り沙汰されている。しかし、0・9Lツインエア自体がハイブリッド搭載も視野に入れた2気筒化であり、これにハイブリッドが組み合わされるのも、まず確実な路線であると思われる。

世界中で人気のFIAT 500

斜め前方から見た紫色の新型FIAT 500のデザイン予想

FIAT 500は欧州において「Aセグメント*11」と称される小型車枠で大健闘している。Aセグメントの3割弱をFIAT 500とPandaの兄弟で占めていると、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)公式情報で述べられている。

FIAT 500の欧州での販売数は登場翌年の2008年に17・7万台。そして、2014年から2016年の直近でも18万台をしっかり保っている。また、ほとんど同数が米国でも売れている。比較例として、日本国内におけるマツダ全車種(軽自動車除く)の2017年販売台数が約17万台である。

2000年初頭には経営状態が悪化していたFIATであるが、2005年の「FIAT グランデプント」以降、破竹の勢いである。そんな中登場させたFIAT 500は大成功を収めた車種の一つとなっている。

ここに来て、遂に全面刷新となるFIAT 500である。この車はMINI(ミニ)やワーゲンバスと同様に不朽でなければならない宿命を背負っている。

まとめ

町中を疾走するベージュ色のNUOVA 500

今の目線で捉えると完全にクラシックカー*12である「トポリーノ」こと初代のFIAT 500は1936年から1955年までの19年間にわたって製造・販売された。そして、現行FIAT 500の基にもなっている名高いNUOVA 500は1957年から1977年までの20年間という長さである。

歴史をさかのぼってみれば、ようやく登場から10年をへた現行FIAT 500はまだまだ現役でも良さそうである。事実2016年には初めてのバンパー*13形状変更などの部分的で小規模な変更が施されたばかりでもある。そして、販売面でも前述したように衰えを見せていない。

フルモデルチェンジについては期待する半面、「変わってほしくない」という気持ちもあるのが本音ではないだろうか。特に0・9Lツインエアエンジンとの組み合わせで、その乗り味にまで懐旧的な完成度を実現させたFIAT 500であるので、少なくともこういった部分は受け継いでほしい。

過去の名だたる国産車たちも「走りや外観は良いが内装が狭い」などの一部の消費者の意見を製造側が真に受けて肥大化させてしまい、元来の愛好者が離れさせてしまった悪例も多々ある。内装が広く快適な車を求めるのなら、はなからそういった車種を選択すべきである。ない物ねだりを全て実現させて残るのは大衆化の名の下に失った個性に他ならない。

NUOVA 500は小さくても4人乗ることができる。そして、安価で小回りも効く、取り扱いに大変優れた車種であった。さらに、この時代の「最小限のものを最大限に活用する車づくり」は外観の美しさという大きな副産物も生んだ。FIAT 500が新型になっても、ぜひともこの「武骨さ」を見せてほしい。

原点回帰を決して失念することなく、「小さいことの良さ」を伝え続けてもらいたい。

懐かしさも引き連れて、新しい旅にいざなってくれる。それがFIAT 500の小さくない魅力であるからだ。

(出典:Fiat Chrysler Automobiles

*1:【volt】〔物理学者ボルタの名にちなむ〕電位差(電圧)・起電力の SI 単位。1アンペアの電流が二点間で1ワットの電力を消費するとき,その二点間の電位差を一ボルトとする。記号 V/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:【hybrid】異なった要素が混ざり合っていること。異なったものが組み合わされていること。混合。混成。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:【system】個々の要素が有機的に組み合わされた,まとまりをもつ全体。体系。系。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*4:【glass】ガラス製のコップ。レンズ・コップなどガラス製品の意で,多く複合語として用いる。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*5:【roof】屋根。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*6:【ドイツ Pferdestärke】馬力を表す記号。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*7:【clean diesel】NOx や粒子状汚染物質を排ガスとしてほとんど出さないディーゼル-エンジン車。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*8:【gasoline engine】ガソリンを燃料とする内燃機関。ガソリンと空気との混合気をシリンダーに吸入して圧縮し,点火爆発させた力でピストンを動かし,動力を発生させる。ガソリン機関。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*9:【motor】磁場内で電流が受ける力を応用して,電気エネルギーを回転などの機械エネルギーに変える装置。電動機。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*10:【plug-in hybrid vehicle】家庭用コンセントからの充電機能を併せ持つハイブリッド-エンジン。またそれを搭載した自動車。バッテリーのみでの走行距離が長くなる。夜間電力などを有効利用することで,環境への負荷も減らせる。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*11:【segment】部分。分節。階層。区別。区分。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*12:【classic car】旧型自動車。特に1925年から42年の間に作られた名車についていう。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*13:【bumper】急激な機械的衝撃を緩和するための装置。ゴム・ばね・空気・油などの弾性を利用して,衝撃の運動エネルギーを吸収する。車両・銃砲など各種機械装置に組み込まれる。自動車のバンパーもこの一種。緩衝器。ダンパー。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)