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ドリアンとビールの食い合わせは死ぬ?を体験してみた

ジョッキに注がれたビール

あなたも一度は耳にしたことがあるかもしれない。都市伝説ともなっている「死を招く危険極まりない組み合わせ」のことを。この風聞はドリアン好きにもビール好きにも憂いを抱かせているはずだ。真偽のほどをタイ人への聞き取り調査も含め、確かめたいと思う。

2017年6月24日:加筆訂正。用字用語の整理。

ドリアンとは?

果物の王様や悪魔のフルーツなどの呼称がある「ドリアン*1」をあなたはご存じだろうか。「ドリアン」イコール「臭い」などと汚名を着せられているが、そのえたいの知れないフルーツの正体とは果たしてどのようなものだろうか。

ドリアン特有のにおいを嗅いだことがある人は次のように表現したりする。「タマネギが腐ったようなにおい」や「チーズが腐ったようなにおい」、さらには「ガス漏れのにおい」とこっぴどい言われようだ。しかし、あのにおいを鼻腔(びくう)から吸い込み続けることに限度があるのも理解できる。

私も何度かドリアンを食したことがあるが、においが香ばしいとはさすがに思えない。しかし、甘栗をずっと柔らかくし、ミルキーにしたような濃厚な味わいに愛好家が多いのもうなずける。

ドリアンの旬

ドリアン

タイのドリアンには、旬がある。無論旬を外すと実が硬過ぎたり柔らか過ぎたりして、おいしさも半減してしまう。

タイでは暑期の終期である5月から雨期の9月までがドリアンの旬である。市場でドリアンが山積みにされている場景を目にすることができるだろう。この時期にタイに用事のある方は、一度は挑戦してほしい果物の一つである。なんといっても「果物の王様」であるからだ。

ドリアンの目利きをする

ドリアンの果実

最近、ドリアンのことがニュースになった。それは、日本人がタイからドリアンを送達してもらったが、硬過ぎて食べられなかったという内容だった。

ドリアンは、硬過ぎてもまずいし、柔らか過ぎてもまずいのだ。では、どのようにすれば顎が落ちそうなドリアンを探し当てることができるのだろうか。

市場やスーパーマーケットで、ビニール詰めされているのは買わない方が無難である。なぜなら、皮から取り出したドリアンの果実は時間が経過するにつれ強烈なにおいを放つからだ。加えて、果実は柔らかくなり過ぎて食感も損なわれてしまうのだ。

やはり、その場で皮をむいて果実を取り出してもらい、触ってから買うのが最善の方法になる。触れたときに、わずかに沈み込むのが内果皮*2に少しばかり硬さがあり、果実はほどほどに成熟している良好な状態である。

あとは嗜好(しこう)にもよるので、軟柔や甘さなどをドリアン屋の売り子に伝えるとよい。すると、棒や果物包丁の峰の部分で「ぽんぽん」とか「ぽこぽこ」とかたたいて音を出し、色を見て、要望にかなうドリアンを選び出してくれるはずだ。

ドリアンとビールの相性は?

いよいよ本題に入っていきたい。タイでも広く口承されている「ドリアンとビールの食い合わせ」の真実はどうなのだろうか。タイ人へのインタビューや自らの人体実験も含め、自分なりの答えにたどり着いた。

タイ人の回答は次の通りだ。

  • ビールだけではなくお酒との相性が悪い。
  • 胃の中で発酵して熱が出るために体が火照ったり、胸焼けしたりすることはある。
  • 直接の死亡の原因にはならない。
  • 体調不良を起こす人はいる。

自らの体験談は次のようになる。

  • 通常より体が火照る感覚があった。
  • 気分は悪くならなかった。

タイの「ドリアンとビールを一緒に食して死亡した」というニュースは、恐らく心臓病などの持病のある病人が、この食い合わせによって体調不良を引き起こし、亡くなったのが真相だと思われる。タイで、まことしやかにささやかれているのは、迷信好きのタイ人ならではでないだろうか。

まとめ

死亡に直結する要素は、主観的にも客観的にも突き止められなかった。

いずれにせよ、ドリアンと酒類*3の食い合わせは、体が火照ったり、胸焼けを起こす原因にもなるので、止めておくべきだ。

タイの雨期はドリアンの季節である。この頃合いにタイ旅行をされる方は「臭いものの王様」か「果物の王様」かを見極めてみてはいかがだろうか。ただし、そのにおいの強さ故にホテルへの持ち込みが禁止されていることも多いので、注意が必要である。

ホテルだけに火照ると駄目だといったところだろうか。

*1:【durian】パンヤ科の常緑高木。マレー半島・スマトラ原産。葉は長楕円形革質,花は黄白色五弁で数個ずつ集まって付く。果実は長さ約30センチメートルの楕円形で,外殻に硬いとげ状の突起がある。果肉はクリーム状で,濃厚な甘味と酸味少々と独特の香りがあり美味で,「果物の王」といわれる。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:果皮の最内層で,種子を包む層。種によって発達の程度は異なり,ウメ・モモなどの核果では厚くかたく,スイカなどの液果では液質。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:酒の種類。日本の酒税法上では清酒・合成清酒・焼酎(しようちゆう)・味醂(みりん)・ビール・ウイスキー類・果実酒類・スピリッツ類・リキュール類・雑酒をいう。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)