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もっと知りたい!タイのコンビニ商品とサービス事情を探る

駆け寄ってくるタイ人の男の子

タイ旅行でも必ず目にする「日本発のコンビニ」。どこか安心感を覚えないだろうか。われわれにとって、今や日常生活に欠かせないコンビニだが、日タイ全てが画一化されているわけではない。今回はタイで展開されているコンビニの概要をまとめてみた。

タイのコンビニの現状

日中のカオサン通り

タイ人にとってもコンビニことコンビニエンスストア*1は無くてならない存在になっている。それを裏付けるように2018年4月6日現在で、セブンイレブンの出店数はタイ全国に1万268店舗、ファミリーマートも1134店舗となっている。

国内外のセブンイレブンとファミリーマートの店舗数(2018年4月5日現在)

国名 セブンイレブン ファミリーマート
日本 19,979 15,726
タイ*2 10,268 1,134
台湾*3 5,221 3,168
中国*4 2,599 2,197
ベトナム*5 11 160
インドネシア*6 0 88
フィリピン*7 2,285 65
マレーシア*8 2,225 37

(出典:株式会社セブン‐イレブン・ジャパン株式会社ファミリーマート

タイは国外の店舗数の中で、セブンイレブンが1位、ファミリーマートが台湾、中国に次いで3位となっている。実際にタイを訪れると地方都市であってもコンビニエンスストアを頻繁に目にするはずだ。

店舗外観の様子

看板やが同じからかもしれない。コンビニエンスストアの外観や雰囲気は日本の店舗とさほど違いを感じない。店舗の前面はガラス張りとなっており、入り口付近にレジがある様式は日本でもおなじみである。

以前は都市にあるビル*9のテナント*10として営業している店舗が大部分であったが、近年地方を中心に独立型店舗が急激に増加している。

タイのコンビニエンスストアにある興味深い商品群

チョコレートのロールケーキ

タイのコンビニエンスストアには種々さまざまな商品があふれている。タイの市場調査の結果から、日本製の菓子類、食品、生活雑貨も数多く売られている。日本でも見たことのある商品でありながら、日本にはない風味が販売されていることもあり、話の種に買って帰るのもいいだろう。

近年タイのコンビニエンスストアでは設備拡充や配置・配列の刷新が進み、商品の充実に拍車を掛けている。それらの商品群を種類別に見ていきたい。

中食

タイのコンビニエンスストアにもレジ*11の後方に電子レンジ*12があって、購入した商品の温めをしてくれる。対象となる商品は日本とよく似ており、弁当やハンバーガー*13をはじめとして幅広く対応してくれる。

また、電子レンジの他に、温かいサンドイッチを作れる器具も用意されており、購入後に調理してくれるのがありがたい。お薦めはいわゆる「ライス*14バーガー」系である。もち米を食すタイ文化と相まって、コンビニエンスストアでも展開されている。中でも「イサーン(タイ東北部)料理」の代表格「カオニャオ」「ガイヤーン」「ソムタム」を再現したものは人気の一品だから、ぜひともお試しあれ。

温かい軽食

温かい軽食も充実しており、店内で調理・販売が行われている。日本のコンビニエンスストアに並ぶ商品がタイの工場で生産されていることもある。例えばフライドチキン*15などの鶏肉関連の商品はタイから来ていることも少なくないのだ。

しかし、タイ国内のコンビニエンスストアでは、油の管理にまつわる問題がいまだ解決されておらず、揚げ物の商品は日本ほど普及していない。一方、肉まんやあんまんなどのまんじゅうは根強い支持を受ける商品となっている。店員による購入を促す声掛けが積極的である。また、商品同士の組み合わせで割引が行われるなど、宣伝が熱心に行われている印象だ。

お弁当

有名なタイ料理をはじめに、近年人気の日本食やスパゲティ*16などの弁当が販売されている。冷凍と凍結しない程度に冷却されたチルド*17商品に分かれていて、現地のタイ人も購入しやすい値頃感のある設定となっている。お薦めはタイ料理の弁当だ。出来上がりを確認でき、手軽に衛生上問題のない「うまさ」を手に入れられるのも使い勝手がいい。

デザート

乳製品が今一浸透していないタイでは洋菓子があまり普及していない。ただし、若い世代を中心に洋菓子の需要が徐々に伸びてきている。ロールケーキ*18やドーナツ*19だけでなく、温めて食べるチョコ*20ブラウニー*21も販売された。前述した温かいサンドイッチを作れる器具を活用して、甘いホットサンドも豊富な種類が登場している。

飲み物

飲料は灼熱(しゃくねつ)のタイにおけるコンビニエンスストアの主力製品の一つだ。タイでは水道水を飲むことが一般的に嫌えんされている。すなわち、飲料水の購入が必須になってくるので、現地のタイ人も含めて水分補給のため、コンビニエンスストアを利用する割合が非常に高い。

もちろん需要にしっかり応える形で、所狭しといろいろな種類がそろえられている。さらに、近年では日本の商品も陳列されるようになってきた。栄養ドリンクも陳列されているが、日本と同じ商品名であってもタイで売られているものは含有成分が異なることを覚えておきたい。特にカフェイン*22の過剰摂取には十分注意したいところだ。

アルコール

日本のコンビニエンスストアと同じく、冷蔵されている陳列棚にはジュースだけでなく、ビール*23などのアルコール飲料が陣取っている。レジの後ろにも洋酒*24などの酒類が陳列されており、店員に注文して購入できる。しかし、アルコール類の販売は11:00~14:00と17:00~24:00と限定的である。これはタイの法律によって決められており、一部の祝祭日やタイ政府によって追加で指定された日は購入できなくなっている。具体的に追加されるのは選挙投票日や皇族にご不幸があった場合などがそれに該当する。

タイでアルコール類の販売が許可されている時間帯(2018年4月5日現在)

  1. 11:00~14:00
  2. 17:00~24:00

2018年(仏歴2561年)の禁酒日

  1. 3月1日(木):万仏祭
  2. 5月29日(火):仏誕節
  3. 7月27日(金):三宝祭
  4. 7月28日(土):入安居
  5. 10月24日(水):出安居

サービス

タイでは電気代、水道代、電話代なども全てコンビニエンスストアで支払い可能である。最近では自動車税やネットショッピング*25でも利用できるようになった。

まとめ

夕日に照らされる水田と水牛

経済発展著しいタイでは多くの産業が進歩してきたといわれている。中でも最も肌で感じることができるのがコンビニエンスストアだろう。日本と同一の商品も購入できることからグローバル*26社会を実感できるかもしれない。そして、さまざまなサービスが近代化されている。

つまり、タイのコンビニエンスストアは、外国人でもタイ社会の発展が見られる空間と換言できるはずだ。その良しあしは抜きにしてである。

タイの田舎町で旅情にひたっていたのに、コンビニエンスストアに入って、すっかり我に返るなんてことがありませんように。

*1:【convenience store】食料品・日用品を中心にした小型セルフ‐サービス店。適地立地・無休・深夜営業など便利さを特徴とする。コンビニ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*2:【Thai・泰】(Thailand)インドシナ半島中央部にある王国。旧称シャム。13世紀以後タイ人の国が起こり、先住のモン人・クメール人などを合わせ、1782年現ラタナコーシン王朝が成立、1932年立憲君主制。面積51万3000平方キロメートル。人口6598万2千(2010)。国民の大多数が仏教徒。首都バンコク。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*3:(Taiwan)中国福建省と台湾海峡をへだてて東方にある島。台湾本島・澎湖列島および他の付属島から成る。総面積3万6000平方キロメートル。明末・清初、鄭成功がオランダ植民者を追い出して中国領となったが、日清戦争の結果1895年日本の植民地となり、1945年日本の敗戦によって中国に復帰し、49年国民党政権がここに移った。60年代以降、経済発展が著しい。人口2267万3千(2010)。フォルモサ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*4:東アジアの国。きわめて古い時代に黄河中流域に定住した漢民族の開いた国で、伝説的な夏王朝に次いで、前16世紀頃から殷王朝が興り、他民族と対立・統合を繰り返しつつ、周から清までの諸王朝を経て、1912年共和政体の中華民国が成立、49年中華人民共和国が成立。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*5:【Vietnam・越南】インドシナ半島東部の社会主義共和国。面積33万平方キロメートル。人口8584万7千(2009)、53の少数民族を含む。前2世紀以来中国の支配に服したベトナム民族は10世紀に独立して大越と号し、版図を拡大。19世紀初め現在の領域を統一して越南と号したが、19世紀後半にフランス領となる。1945年ホー=チ=ミンのもとにベトナム民主共和国(首都ハノイ)として独立、これを認めないフランスが介入し南部を支配した。第一次インドシナ戦争の結果フランスは撤退したが、アメリカが介入して55年南部にベトナム共和国(首都サイゴン)を建て、ベトナム戦争を招いた。75年ベトナム共和国は崩壊、翌年南北ベトナムは統一して社会主義共和国となる。首都ハノイ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*6:【Indonesia】(ネシアは島の意)東南アジア群島部にある共和国。スマトラ・ジャワ・ボルネオ(カリマンタン)・セレベス(スラウェシ)・小スンダ列島・モルッカ諸島・ニューギニア(西部)およびその付近の島々から成る。もとオランダの植民地。1949年独立。住民の約90パーセントはイスラム教を信仰。首都ジャカルタ。面積191万1000平方キロメートル。人口2億3764万1千(2010)。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*7:【Philippines・比律賓】(スペイン国王フェリーペ2世に因む名)アジア大陸の東方、ルソン島を主島とし、ミンダナオ・サマル・ネグロス・パナイ・パラワンなど7000余の島嶼(とうしょ)から成る共和国。マゼランの来航を経て、16世紀以来スペイン領、米西戦争の結果1899年アメリカ領、1946年独立。古くから日本と交渉をもつ。面積30万平方キロメートル。人口1億97万9千(2015)。言語はセブアノ語・タガログ語など八大言語を含め、八十数種にのぼる。住民の大多数はカトリック。公用語はフィリピノ語・英語。首都マニラ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*8:【Malaysia】マレー半島南部とボルネオ(カリマンタン)島北部から成る国。1963年マラヤ連邦・シンガポールおよびサバ・サラワクが合併して建国。65年シンガポールが分離・独立。立憲君主制。マレー人と華人が人口の大部分を占める。面積33万平方キロメートル。人口2833万4千(2010)。首都クアラ‐ルンプール。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*9:鉄筋コンクリートなどで造った高層建築物。ビルディング。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*10:【tenant】ビルの一室などの不動産を店や事務所として借りる人。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*11:自動金銭登録器。金銭計算器。レジスター。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*12:(electronic oven)高周波の電磁波を当てて食品を加熱する調理用装置。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*13:【hamburger(アメリカ)】ハンバーグ‐ステーキを丸いパンに挟んだもの。バーガー。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*14:【rice】米。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*15:【fried chicken】鶏肉に調味料・香辛料・小麦粉などをまぶして揚げたもの。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*16:【spaghetti(イタリア)】代表的なパスタ。細長い棒状の麺(めん)。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*17:【chilled】(「冷却された」の意)セ氏0度前後での冷蔵。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*18:(和製語 roll cake)薄く焼いたスポンジ‐ケーキに、ジャム・クリームなどをはさんで円筒形に巻いた洋菓子。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*19:【doughnut】小麦粉に砂糖・バター・卵・ベーキング‐パウダーまたはイーストなどをまぜてこね、輪形・円形などに作って油で揚げた洋菓子。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*20:カカオの種子を煎って砕いてペースト状にしたものをベースに、カカオ脂・砂糖・香料などを加えて練り固めた菓子。また、これを水や牛乳で溶かした飲料。ショコラ。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*21:【brownie】小麦粉の生地に、ココア‐パウダー・チョコレート・ナッツなどを加え、平たく四角形に焼いたアメリカ発祥の菓子。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*22:【Kaffein(ドイツ)】茶の葉、コーヒーの実・葉などに含まれるアルカロイドの一つ。無色・無臭の白色針状結晶。水・アルコールには溶けにくく、クロロホルムに溶ける。少量で中枢神経系を興奮させ、多量で麻痺させる。強心・利尿・興奮剤。テイン。茶素。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*23:【bier(オランダ)・麦酒】醸造酒の一つ。麦芽を粉砕して穀類・水とともに加熱し、糖化した汁にホップを加えて苦味と芳香とをつけ、これに酵母を加え発酵させて造る。発酵過程で生ずる炭酸ガスを含む。ビア。ビヤ。〈 夏 〉。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*24:西洋から舶来した酒。または、その製法によって造った酒。普通、ウィスキー・ブランデー・ウォツカ・ジンなどの蒸留酒、ビール・ワインなどの醸造酒、リキュール・混成酒などに大別。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*25:【net shopping】インターネットを利用した買い物。オンライン‐ショッピング。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)

*26:【global】世界全体にわたるさま。世界的な。地球規模の。/出典:広辞苑 第七版(岩波書店 2018年)