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タイ旅行を楽しむために!3種類の「気候」と注意すべき点

タイの仏像と空

タイ王国がただ暑いだけだと思ったら当て違いだ。タイ旅行で盲点になるのが季節感の読みの甘さである。思いの外に涼しい、暑い、雨が降る。それらに起因する体調不良が後を絶たない。タイ旅行をより満喫するためにも、この「気候」について知っておこう。

2017年10月24日:用字用語の整理。

タイの気候と最善の服装

“雲海"

在タイ日本国大使館ではタイの気候を雨期と乾期の2種類に分けているが、ここでは細分化して、三つに分別する。

そして、それぞれの気候の特徴とその気候に最もふさわしいと思われる服装を見ていこう。

タイの乾期(11月~2月)とは?

“干からびた植物と大地"

この時期は雨もほとんど降らず、移動も快適に行えるため、最も過ごしやすい時期と言えるだろう。ゴルフ目的の旅行者がわんさと渡タイする時期でもある。朝晩は冷え込むことがあり、寒暖差が激しくなる日もあるので、長袖が必需品となる。

北部の山頂付近では0度まで下がることがある。タイでのトレッキング*1に興味があるのなら、予備知識として抑えておこう。

乾期に最善の服装

  • 「日本の初夏」の服装と長袖の羽織り物
  • 世界遺産のスコータイや古都チェンマイ*2など北部に行く場合はジャンパー
  • 北部の山岳地帯に行く場合はダウンジャケット

タイの暑期(3月~5月)とは?

“燃え盛る太陽"

肌が焦げ付くような灼熱(しゃくねつ)の太陽と表現するのが、一番ぴったり合っているのではないだろうか。この時期は昼間は一気に40度近くまで上昇することもあり、夜間になってもなかなか気温が下がらない。

しかし、日本のように温暖湿潤気候*3で湿度が著しく高くはない。タイでは湿度が40%ほどのため、日陰に入ってそよそよと吹く風に当たると意外と涼しく感じる。

暑期に最善の服装

  • 「日本の真夏」の軽装
  • 4月の水掛け祭りことソンクラーンに参加するなら、びしょぬれになることを前提に要替え着

タイの雨期(6月~10月)とは?

“降り続く雨"

日本の梅雨のようにじめじめとした天気とは異なる。また、スコールと呼ばれ、バケツをひっくり返したように強い雨が降り注ぐ。ただ、雨が止めばすかっと晴れ上がるのは南国特有だ。

雨期に最善の服装

  • 「日本の真夏」の軽装
  • 足元がぬかるむので、ぬれてもいい履物
  • 折り畳み傘などの雨具

タイの気候で用心すべきこと

“葉っぱを傘にする少年"

旅行と天候は切っても切れない関係だ。だからこそ、タイの気候において警戒すべき点を把握していることで、旅を思う存分に楽しめるはずだ。ここでは乾期・暑期・雨期のそれぞれに当てはまる注意事項を挙げていきたい。

乾期の注意点

“乾いた切った土"

日本人にとって過ごしやすい乾期に体調を崩す事例が多いのは意外である。それは「南国のタイ」の先入観にとらわれてしまうことが原因かもしれない。

朝夕の肌寒さを考慮せずに、部屋のクーラーをがんがんに効かせることは控えたい。また、大衆が利用するBTS(高架鉄道)やショッピングセンターなどの場所においては、度肝を抜くほど冷却されているので、風邪にかからないように注意が必要だ。

特にスラートターニー県など南部では降雨量が最も多くなる時期だ。それにより洪水が発生する危険性が高まるので警戒すべきだ。

暑期の注意点

“タイの海岸にあるビーチパラソル"

炎天下を旅行することになるこの時期は、紫外線対策は怠ることなくしておきたい。世界保健機関*4が発表したタイのUV*5指数は日本の夏の約2倍もあるそうだ。「やけど」や「染み」のお土産を持って帰らないように、特に女性には注意してもらいたい。

現地でも日焼け止めは売っているのだが、いかんせん内容の詳細がわからないため心もとない。だから、日本を出発する前にじっくり精査して購入することをお勧めしたい。

また、水分補給を頻繁に行い、熱中症*6対策には十二分に留意してもらいたい。ビールなどの飲酒は利尿*7作用があるため脱水症*8を引き起こし、逆効果であることを決して忘れないでほしい。

雨期の注意点と降水量の比較

バンコクの浸水した道を二人乗りバイクで駆け抜ける

東京とバンコクの月別の降水量を見比べてほしい。

  東京 バンコク
1月 45 mm 9 mm
2月 60 mm 30 mm
3月 100 mm 29 mm
4月 125 mm 65 mm
5月 138 mm 220 mm
6月 185 mm 149 mm
7月 126 mm 155 mm
8月 148 mm 197 mm
9月 180 mm 344 mm
10月 164 mm 242 mm
11月 89 mm 48 mm
12月 46 mm 10 mm

表内の水色にしている雨期においては、6月を除いて7月から10月までバンコクの降水量が多い。また、9月は東京の2倍近い雨量があることに驚かされた。いかに雨期に集中して雨脚が強くなるか、見て取ることができるだろう。

バンコク市内でも歩道まで浸水し、歩行に支障を来すことがあるので油断大敵である。

アユタヤ*9近郊においては、洪水が発生することもあるので、自然災害に巻き込まれないように細心の注意を払ってもらいたい。

また、水浸しになっている場所の近郊では、たとえ飲食店であっても衛生上の問題から氷水などを飲むことは遠慮した方が賢明だ。

感電に要注意

むき出しになったケーブル

洪水と聞けば、誰しも「水」に対する危機意識を強くするのが必然である。ところが、そこに落とし穴があるのだ。2011年にタイを襲った大洪水で、多数の死傷者が出た。なんと死因の1割が「感電死」であったそうだ。

ずぶぬれの電気抵抗が低下した状態で、タイの220ボルトに接触することを想像するだけでも身の毛がよだつ。一見して周囲が浸水しているだけで、平静を保っているような町中でも、水中で漏電していることがあるので心して移動するべきだ。

まとめ

ハスの上の一滴

タイが単なる夏だけではないことをお伝えできたはずだ。気候の概要と注意点を知ることで、タイ旅行がより快爽になることを願っている。旅路においては突き進むことだけが正道だろうか。立ち止まることこそが勇気になることも、きっとあるはずだ。

スコール*10に「会って」、雨上がりにふと思い出すのは誰のことだろうか。あんなからっとした人間になりたいなあ。

*1:【trekking】高山の山麓(さんろく)を徒歩で旅行すること。山歩き。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*2:【Chiengmai】タイ北部にある都市。チーク材・米などの集散地。絹織物・陶器・漆器を産する。ランナータイ王国の王都として栄えた。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*3:大陸の中緯度の東岸地方に分布する温帯気候の一。四季の変化がみられ,モンスーンが吹きこみ,雨量は比較的多い。夏季は高温多湿で,冬季は比較的気温が低く,乾燥する。西岸海洋性気候に比し,気温の年較差は大きい。日本(北海道を除く)・米国の東部・中国の華中・アルゼンチンのパンパ(東部)・オーストラリアの東部に分布する。温帯東岸気候。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*4:〔World Health Organization〕保健衛生問題のための国際協力を目的とする国際連合の専門機関。婦人や児童の厚生,医学教育などをも扱う。1948年設立。WHO 。フー。

*5:【ultraviolet; ultraviolet rays】紫外線。波長が可視光線より短く,X 線より長い電磁波の総称。波長約 400~1nm。目には見えないが,太陽光・水銀灯などに含まれ,日焼け,殺菌の作用をもつ。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*6:高温下での運動や労働のため,発汗機構や循環系に異常をきたして起こる病気。体温上昇,発汗停止とともに虚脱・痙攣(けいれん)・精神錯乱・昏睡(こんすい)などを起こし,生命の危険を伴うこともある。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*7:尿の排泄(はいせつ)を促進すること。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*8:嘔吐・下痢・高度発汗・多尿などにより,体内の水分や電解質が多量に失われた状態。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*9:【Ayutthaya】タイ,バンコクの北,チャオプラヤ川の下流域にある古都。アユタヤ朝の首都。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)

*10:【squall】熱帯地方特有の激しいにわか雨。また,その時に急に吹き出し,数分間続いたのち,突然に吹きやむ風。夏。/出典:スーパー大辞林3.0(三省堂 2014年)